高校卒業後の進路選択のきっかけ

進路を決めたきっかけは高校時代に地元で開催されていた大学の進学合同説明会です。奔驰宝马游戏大厅_电子游戏APP下载-【唯一官网首页】が参加していて、保育士と社会福祉士の二つの資格を取れることを知り、魅力を感じました。私の状況として、私の兄が障害を持っていて、この先おそらく兄を支えていかなければならないけれども、自分が支えていけるか、という漠然とした不安がありました。奔驰宝马游戏大厅_电子游戏APP下载-【唯一官网首页】だったら、同じような状況の人と対話する機会が得られるのではないか、自分の問題だけでなく、障害に限らず、生きる上で困難を抱えている人を支えるための勉強ができるのではないかと感じて、奔驰宝马游戏大厅_电子游戏APP下载-【唯一官网首页】を選びました。

保育士を目指す理由

保育士を目指したことも兄との関わりが大きく影響しています。兄は車の運転もちゃんとできているし、仕事もしっかりできています。兄の主治医から、兄がそのように自立できたのは早期療育について保育士の方がそういう知識をもっていてしっかり関わってくれたり、小学校の先生の理解があったりしたからだ、というお話を聞きました。そういう幼い子で、なんか生きづらさを抱えていたり、障害をもっていたりする子どもに対して、早期療育のなにかを自分もしていけたら、そして、そういう子どもたちの自立に向けた何かの手助けができるんじゃないかなと思って、保育士になりたいなと思いました。

大学での学びと印象的な授業

大学に入る前にも高大連携プログラムで大学の先生の授業を少し受けていたので、なんとなくイメージはありました。しかし、本格的に講義を受けると児童福祉関係はもちろんですが、高齢者福祉など、幅広い対象や視点から福祉を学ぶことができました。子どもに限らず、様々な人をいろいろな視点で支えるということについて、沢山の講義から本当にいろいろな学びを得ることができたと思います。やっぱり大学はここを選んで良かったと感じました。

講義で印象に残っている科目はありますか？

いろいろな授業があるのですが「児童家庭福祉」の講義が印象に残っています。兄が障害を持っているという私の状況に関連して、障害のある子どもやその家庭への働きかけをはじめ、大学に入学する前はすごくぼんやりとしたことしか考えられなかった私に、子どもだけではなく、保護者を支える視点や、その子どもの周りの人を支えていく意識が芽生えた授業だったので、すごく印象に残っています。

ゼミでの活動

地域の子どもの居場所づくりの活動として、夏祭りの企画でかき氷を作ったり、ハロウィンの時にお菓子を作ったりしました。自分たちで企画を考えて、子どもたちと接して一緒に楽しむ活動が印象に残っています。また、卒論では「障害児の兄弟を支える援助者の支援保育のあり方」を文献で調査したり、先生や同じゼミのみんなに発表を聞いてもらって意見をもらったり、実際にきょうだい児を支援している団体や施設の方にインタビューに行くことで、支援者として、また障害を持った兄を持つものとして、改めて自分自身に向き合えたと思います。こういうテーマについて、先生は専門家で、ゼミのみんなも福祉に関する勉強をしていて、実習も経験していて、理解してくれるんだろう、受け止めてくれるだろう、という安心感があってやりやすかったし、このテーマにして良かったと思いました。

キャンパスライフ

大学のサークルなどには忙しくて所属できませんでしたが、2年生の時に地元の石巻で、東日本大震災の復興支援として行われたリボーンアートフェスティバルでインフォメーション業務をしました。接客業の経験を通して、コミュニケーションや地域との関わりを学ぶことができました。

大学の中のお気に入りの場所は？

学食にいることが多いです。学食はおいしいので「今週の麺」など毎週変わるメニューを楽しみにしています。特に冷麺が出ると嬉しいです。

放課後はどう過ごしていますか？

社会福祉士と保育士の二つの資格課程に入っているため、放課後遊ぶ時間は少なかったです。しかし、四年生になってからは仙台で映画を見たり、買い物をしたりしてリラックスしています。

資格取得と将来の展望

社会福祉士の資格も目指していますが保育士の仕事との関係をどの様に考えていますか？

社会福祉士の課程でも、保育士の課程でも実習に行って、保護者に対する相談援助業務の奔驰宝马游戏大厅_电子游戏APP下载-【唯一官网首页】性についてはどちらの実習でもお話をお伺いしました。健常児はもちろん、保育所内でも気になる子や、あるいは障がいという判定が出ている子どもに対して働きかける上で、保護者の方からしっかりとお話を伺うことや、お話を伺う上で、信頼関係を築いていくことの奔驰宝马游戏大厅_电子游戏APP下载-【唯一官网首页】性は、二つの資格に共通する部分だと考えています。 4年次の、児童発達支援センターでの社会福祉士課程の実習で、通所しているお子さんの保護者と、担当の保育士さん、市の担当の部署の方が会議をする機会に同席させていただきました。子どもの就学に向けて、支援級に進むのか、普通級に進むのかという場面になった時に、保護者の方もまだ障害受容に難しい部分があり悩まれている様子を目の当たりにしました。一緒に寄り添って考えていくことの難しさと、相談援助業務の奔驰宝马游戏大厅_电子游戏APP下载-【唯一官网首页】性についても感じました。

ソーシャルワークの仕事に進むことは考えませんでしたか？

相談援助業務に興味はありましたが、直接的に養護教育を毎日のようにするからこそ、子どもに必要なことなど、その子が抱えている課題をしっかり見ることができるんじゃないかと考えて、子どもの様子を見届けることができる保育士になりたいと思いました。

公務員を選んだ理由は？

私立の保育所や、社会福祉法人で働くことも考えたんですけど、公立の施設の場合、公の機関はもちろん、一般の施設、企業との連携も取りやすいんじゃないか、そして、子どもや保護者を支えていく上での多職種連携も行いやすい環境にあるのではないかと考えていました。 いろいろな職種の方と協力しながら、様々な視点を持って日々勉強できる環境は、自分の成長にもつながると思いますし、社会福祉士資格を有する保育士として活躍できるんじゃないかなと思ったので、公立の保育所というふうに決めました。

いつ頃決めましたか？

三年生の冬頃に保育士課程の授業で、公務員保育士に合格された４年生の先輩方のお話を聞く機会があって興味を持ちました。その後、ゼミの先生に進路相談をし「仙台市は医療的ケア児とか重症心身障害児の子どもの受け入れも、公立の保育所でも積極的に行っているよ」というお話を聞いて、仙台市での公務員保育士を目指すことにしました。

社会福祉学科という学科で過ごしたことで特に感じたこと

三年生でゼミの卒論をみんなで取り組んだときに、子どもに関することは共通していましたが、みんなそれぞれ自分の課題を解決しながら卒論を書いていました。例えば、「不登校に関すること」や、「生きていくうえでの生きづらさと、それを解消すること」、「地域の子育てについて」など、みんないろいろな視点を持つ人たちだと改めて感じました。みんな社会福祉を学びたくてここに来ていて、自分の考えとか思いを伝えたい、自分が抱えている困難を打ち消して解決していきたいと思って、ここに来てるんだなと感じています。

これから社会福祉学科を目指す皆さんへ

後輩の皆さんは社会福祉士や保育士、その他の資格を目指して勉強や実習が大変だな、辛いなと思うこともあると思いますが、頑張った分だけ結果は返ってくると思います。何かやりたいことがあれば諦める必要はありません。やってみると「なんだ、意外とできるんだな」というふうに思うことがほとんどではないかと思います。私も高校時代は数学が苦手で勉強ができないと思っていましたが、必死に勉強して仙台市で最終合格をいただきました。改めて自分が何になりたいか、何をしたいか、ぼんやりでもいいので考えて実践することが大切だと思います。

社会福祉学科から広がる未来

澁谷さんのように保育士や社会福祉士の資格を活かしながら、地域や家庭に根ざした支援を行う卒業生が多いことが、社会福祉学科の特長です。このインタビューが、学生の皆さんの進路を考えるきっかけになれば幸いです。