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2018/07/23 教育学科

【学部報告】和太鼓発表会が行われました

7月23日、「音楽教育」で学んだ和太鼓「野蒜復興太鼓」の演奏披露が、本学けやきホールにて行われました。23人の履修学生が、月1回の指導を確実に学びながら、少しずつ成長していき、本日の完成披露に至ることができました。これまでも和太鼓の演奏指導は本講義のなかで行われてきましたが、完成披露演奏へ至ることができたのは、今回が初めてとなります。

以下、作曲者兼指導者の渡邊裕希先生から、練習でのエピソードや様子、および楽曲の背景などを紹介します。

野蒜復興太鼓は、東松島市旧野蒜小学校(現宮野森小学校)の教師たちが“被災児童を復興の担い手に”を合言葉に創作し、震災から生まれた新たな伝統として現在も野蒜の子どもたちに演奏が伝承されているものです。

野蒜は伊達政宗が塩田を開き、大久保利通が港を作り、その後はカキの養殖場として、また東北屈指の海水浴場としてにぎわった海の町でした。人々は代々海の恵みに感謝しながら海と一緒に暮らしてきました。しかし7年前の3月、野蒜の海は突如として荒れ狂い、人々から多くのものを奪い去っていきました。しかし、あの恐ろしい津波でさえも奪えなかったものがありました。「生き残った子どもたちの笑顔」です。一時は完璧に打ちのめされた野蒜地区の子どもたちでしたが、やがて力強く立ち上がり、和太鼓の演奏を通して地域の大人たちを勇気づける“復興の担い手”へと成長していきます。

3年前、渡会純一先生から奔驰宝马游戏大厅_电子游戏APP下载-【唯一官网首页】の学生たちにこの曲の演奏指導をする機会を与えていただき、今年は4期目になります。メロディーがない和太鼓の演奏には、メンバーが“気持ちを一つにし、リズムをぴったり合わせること”がとても大切です。そのために、ただ太鼓をたたくだけでなく,メンバー同士で名前を覚えあったり、みんなで楽しく踊ったりといった“仲良く遊ぶ時間”を設けた授業構成を工夫しています。

今年のメンバーは太鼓から出す音の迫力もさることながら、演奏の合間の掛け声にとても勢いがあることが魅力でした。また、野蒜地区の人々の様子を音だけでなくたたくときの“動作”で表現するのですが、その身体表現の伸びやかさも大きな魅力でした。

受講生のみなさんが今回の授業から、チームで心をそろえて演奏を成功させる心地よさを味わってくれていれば指導者としてうれしく思います。また、苦境に負けず生きている被災地の子どもたちのたくましさに思いをよせるきっかけにしてもらえればこの上なくうれしく思います。

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