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2022/01/31 教育学科

教育コラム:オンライン特別講義「三井記念美術館における教育普及」の開催

中等教育専攻 門脇佳代子 准教授

門脇ゼミでは、2022118日、東京の三井記念美術館で教育普及をご担当されている亀井愛さんを講師に招き、同時双方向のZoomを通してお話しいただくオンライン特別講義を開催しました。

三井記念美術館は、三井文庫別館(東京都中野区)が2005年に三井家に縁の深い東京?日本橋に移転し開館した美術館です。今回は、美術館の教育普及担当としてのさまざまな取り組みについて、またどのようにして今のお仕事に就かれたかなど、ご自身の体験を踏まえわかりやすくお話をいただきました。本ゼミは学芸員資格を目指す学生も多く所属しており、講話後の質疑の時間は、美術館での仕事や心構えについて「ナマの声」を聴くまたとない機会となりました。この度は貴重なご講義をいただき、ありがとうございました。

参加学生による感想(一部抜粋)

?自分が考えていた以上に美術館の役割が多いことに驚きました。各地に足を運んで学び、それを相手に合わせて伝えていく、というお話が特に印象に残っています。遠い所まで調査に出向くことにも驚きましたが、「子ども達に伝えたい」という気持ちがひしひしと伝わり、仕事は違えども、伝えるために相手の立場を考えるという姿勢を学ばなくてはいけないと思いました。また、相手の想像する余地を奪ってしまわないよう考えて情報提供するというお話について、私も簡単に済ませてしまわないよう意識していきたいと思いました。(4年生 戸井田さん)

?人々の感性や想像力を養うための働きかけは、その人自身の気づきやきっかけとなるような働きかけに留めるということが大切だと学びました。教育普及のための連携については、現在では図工や美術科目に限らず、算数や社会といった科目にも及ぶことに驚き、美術のもつ可能性を感じることができました。美術に興味のない人でも作品に関われるように「相手の好きなテーマを設定して作品と結びつけてみる」という方法は、とても参考になり、今後福祉の現場でのレクリエーションにぜひ活かしたいと思います。(4年生 阿部さん)

?今回のお話を聞き、美術作品を単純に自らの視点で捉えても良いのだと感じられるようになりました。これまでは、事前知識を入れた上で作品を鑑賞することを心がけていましたが、必ずしもそれが良いわけではなく、知識がなくとも視点をやわらかく持ち鑑賞することでより高次の体験に繋がるのだと感じました。これから美術館などで作品を鑑賞する際は、体験の価値をより高めるために、私自身の視点を持ちつつ純粋に楽しみながら鑑賞することを心がけようと思いました。(4年生 小山さん)

?教育普及のプログラムでは対象の学校や要望ごとに柔軟な対応をしていることを聞いて驚きました。教科にとらわれない自由な発想から学びが生まれていることがわかり、中でも美術品の見方に関するお話が興味深かったです。(4年生 齋藤さん)

?本物の美術に触れることを第一におきながら、児童と保護者が同じ目線で参加することのできるワークショップや、学校などの団体のニーズに合わせた出張講義を行なっているとのこと。また、質問箱に寄せられた美術に関する質問に対して、ただ解答するのではなく、その質問者の地域の図書館の資料を紹介し、美術に対してより知識を深められるよう促すというお話が、三井記念美術の教育普及に対する姿勢そのものであるように感じました。(2年生 渡邊さん)

 ?スクールプログラムや子供向けワークショップの存在が三井記念美術館の魅力だと感じました。美術というと難しいイメージを持ってしまうけれど、子供たちが自由に作品を鑑賞し、考えを持つ場があり、体験する場もある。鑑賞教育を通じて、教育活動を充実させることができると知り、学芸員や美術館は教育と結びつくことが理解できました。まずは自分も亀井さんのように博物館、美術館に足を運ぶ機会を増やし、自分が面白いと思える美術品を見つけたいと思います。(2年生 武田さん)

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