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2018/04/26 保育士?幼稚園課程

2年生 保育実習指導Ⅰ

4月26日の5限に、第3回保育実習指導Iが行われました。この日は利根川智子先生による保育実技研究オリエンテーション①(子どもの音楽、弾き歌い、わらべうた)と、小坂徹先生による発達ミニレクチャーが行われました。

2年生 保育実習指導Ⅰ

はじめに、利根川先生がパワーポイントを使い、子どもの感性について説明をしてくださいました。そして、学生とのやり取りを交えながら、わらべうたや手遊びなどの子どもの音楽活動についての説明と実践を行いました。

豊かな感性は、子どもが感じたことを自分なりに表現するということにつながります。子どもの表現で大切なことは、それが上手に表現できるかではなく、どのような気持ちで表現したのかということです。

子どもは実際に経験することで様々なことを知ります。利根川先生は、カエルを例として挙げ、お話をしてくださいました。カエルの絵を見ただけでは手触り、鳴き声などはわかりません。子どもが実際にカエルを触ったり、鳴き声を聞いたりすることでそれらに気付きます。生活の中で子どもが気付き、それに興味を持つ。そして、行動としてアウトプットすることで感性は育ちます。その時、保育者は子どもの気付きを受け止めてあげることが大切なのです。

続いて、子どもの音楽活動についてです。

子どもの音楽活動において大切なことは、
?音を出すことで子どもの中でイメージが生まれたり、膨らんだり広がったりすること
?保育者が、子どもが自分なりに表現出来る指導をすること
?子どもたちが互いの表現を感じ合うこと
?子どもたちが良い関係性の中で表現すること


利根川先生は、子どもによっては、指導を受けることで考えることをやめてしまうこともあるとおっしゃっていました。ここでいう「指導」とは、例えば保育者が「こうしてみたら?」と子どもに投げかけるようなことです。保育者が「指導」という働きかけを行うことで子どもが自分で考えることをやめ、保育者の言った通りにやってしまうこともある、ということです。子どもが自ら“したい”と思える働きかけを心がけ、子どもの主体性が損なわれない活動を展開することが大切です。

お互いに感じ取り、感じ合えることが表現の基本となるため、表現活動が展開されるためには、集団の人間関係が良いことが大切です。共感の輪が広がっていくことで、良い表現活動が展開されるのです。

続いて、音楽遊びの環境作りについてです。

ここでのポイントは、子どもが自然とその遊びをしてみたくなるような場の構成、関わりをすることであるとおっしゃっていました。子どもの周りの「環境」は、人的環境と物的環境の大きく2つに分けられます。人的環境は保育者のことであり、保育者が子どもに歌いかけたり、遊びを楽しんでいる姿を見せたりすることで、子どもの「遊びたい」という気持ちを引き出します。物的環境は、遊びに使う楽器や機材、それらの配置などのことです。子どもが興味を持ったらすぐにできるように、子どもの手の届く場所に遊びに使うものを置くことが好ましいです。その時の遊びの内容と、子どもの発達に即して準備することが大切です。
ここで、アルプス一万尺という手遊びを使って、子どもの発達を考えた遊びを提供するにはどうしたらいいかを考えました。もし「アルプス一万尺をやりたい」と2歳児に言われたら、そのまま遊びを提供するのでは、発達特性を十分に踏まえているとは言えないと利根川先生はおっしゃっていました。2歳児にとって難しい振りは、どこで、それをどう変えていくかを考え、実践しました。学生の実践を見た上でのアドバイスを小坂先生から次のようにいただきました。
?手遊びがそもそも難しい
その理由として
?左右の手を別々に動かすことが難しい
?左右の手が交差する動きが難しい
ということが挙げられるとおっしゃっていました。

この他にも、「なべなべそこぬけ」、「いっぽんばしこちょこちょ」を実践しました。
これらは保育所や幼稚園によってやり方が異なる場合もあるので、注意が必要だそうです。

次に、弾き歌いについてです。弾き歌いについてのポイントは、例えば次のことが挙げられました。

?伴奏を間違えると、子どもたちが歌えなかったり、音楽に乗れなかったりするため、なるべく間違わない、間違えてもメロディーか左手は弾き続ける
?ピアノに集中しすぎず、子どもたちを見ながら弾く
?子どもたちは、歌う時に早くなりがちなので、楽譜に書いてあるテンポより少し遅いテンポで弾く

次に手遊びについてです。
手遊びはそれ自体が遊びとなり、展開されます。その他にも子どもたちが活動に集中できるように保育者が行なったり、活動の切れ目に行なったりします。
単に子どもの注意を引き付けるためではなくて、遊びの意味を考えることが大切です。

最後に、小坂先生による発達ミニレクチャーが行われました。前回に引き続き、子どもの発達区分や発達特徴についての復習を行いました。

今回の保育実習指導Iは、後期に行われる実技発表会に向けてとても参考になる内容だったと思います。また、実技発表のみならず、3年次、4年次に行われる保育実習や幼稚園実習、さらには保育者として働いた時に覚えておくべきことがたくさん盛り込まれていました。
学んだことをしっかりと自分の中に落とし込み、活かしていきましょう。

記事担当:成ケ澤咲希、沼田真由