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2018/12/15 保育士?幼稚園課程

TFU教育フォーラム2018 PartⅡ 第1部

12月15日、3~5限の時間帯で『TFU教育フォーラム2018(幼保コース版)PartⅡ』が大教室にて行われました。「主体的?対話的で深い学びを目指して~子どもの学びをどう支援するか~」をテーマとし、研究発表に参加者同士の対話の時間も盛り込み、深い学びのフォーラムとなりました。まずは、第1部の内容について紹介していきます。

まず、今回のフォーラムの本題に入る前に、TFU教育学科3年生の橋本日菜さん(企画委員長?NHKプロジェクト)から、3法令改定(改訂)の背景と「養護」の改訂ポイントについて概説していただきました。
 
3法令改定(改訂)の背景のポイントとしては、前週の教育フォーラムPartⅠにても概説していただいた通り、

? 世界の、解のない問いに解を見いだせる人材を育成するために、保育?幼児教育に投資するという波に乗ること
? 今後、子どもの生きる力を育てるために、キー?コンピテンシー、21世紀型能力、非認知能力(社会情動的スキル)への視点が奔驰宝马游戏大厅_电子游戏APP下载-【唯一官网首页】になること

などが挙げられます。

その中でも、非認知能力は特に3~5歳の時期に顕著に育ちますが、急に協調性や思いやりの気持ちなどが育つわけではなく、乳児期の積み重ねが大切になってきます。そこで大切になってくることが、「アタッチメント」とその前段階である「ジョイントネス」です。

「ジョイントネス」は「つながる」という意味で、互いに感じて応答し合い、情緒的につながる状態であり、社会的な脳と心を徐々に作り上げるものです。一方「アタッチメント」は「くっつく」という意味で、何らかの危機に接した時、あるいは予想されたときに生まれる恐れや不安などのネガティブな感情を特定の他者にくっつくことを通して調整しようとする欲求です。
発達早期の赤ちゃんは他者依存性が強く、他者を自分の下に引き寄せ、相互作用の中に引き込むための能動的とも言える基本的メカニズムが備わっていると言われています。

また、保育者は“見守ってくれているから大丈夫”という子どもの「安全基地」であると同時に、ネガティブな感情になった時に気持ちを落ち着かせてくれる、受け止めてくれる「避難場所」としての役割を果たします。子どもは、この安心感の輪の中で、守ってもらう経験を通して、基本的信頼感、自律性、共感性、感情調節機能、自己効力感などを育んでいきます。これらの力を育てていくために、乳児期の愛情深く受容的で応答的で丁寧なかかわりが大切になるのです。
 
以上のことを踏まえて、次に3法令改定の最奔驰宝马游戏大厅_电子游戏APP下载-【唯一官网首页】ポイントの1つである「養護」についてお話がありました。

養護の奔驰宝马游戏大厅_电子游戏APP下载-【唯一官网首页】が強調されたポイントの要点として以下の3つがあります。

?子どもの貧困へ焦点が当てられたこと
?0歳児に「健やかに伸び伸びと育つ」、「身近な人と気持ちが通じ合う」、「身近なものと関わり感性が育つ」の、3つの視点が新たに設けられたこと
?1~2歳児にもその発達に即した「5領域」の視点が設けられたこと


さらに、保育を行う上で奔驰宝马游戏大厅_电子游戏APP下载-【唯一官网首页】な「養護及び教育を一体的に行う」ということが、0?1?2歳児の場合はどういうことなのかを、具体例を通してわかりやすく確認することができました。
 
続いて、「【保育実践ガイドライン(乳児版)】の開発‐経緯?過程?未来‐」と題して、学生プロジェクトであるミシュラン?プロジェクト、子どもの発達勉強したいプロジェクトの学生から、共同研究の発表をしていただきました。【保育実践ガイドライン】を作成するにおいての取り組みの経緯や、作成過程の実際、課題及び未来展望などを含め、【保育実践ガイドライン(乳児版)】について発表していただきました。

最初に、社会福祉学科4年生の前野穂乃実さんから、【保育実践ガイドライン(乳児版)】の概要について発表していただきました。
 
保育実践ガイドライン(乳児版)作成の経緯として、保育所保育指針の改訂に伴い、「養護」の奔驰宝马游戏大厅_电子游戏APP下载-【唯一官网首页】性が強調化されたことや、「現場に出たときに戸惑わないよう、より奔驰宝马游戏大厅_电子游戏APP下载-【唯一官网首页】だとされた乳児保育を勉強したい!」という思いがあったそうです。また、それを1年目の保育者が迷わずに保育を行えるようにしていきたい、さらに現場の乳児保育の質向上のために還元していきたいとのことでした。ミシュラン?プロジェクトの皆さんは、現場での保育参画を通し、園長先生や現場の先生からお話を伺ったり、参画で見聞きしたことを文献と照らし合わせたりしながら研究を行ってきました。また、これにおいては、「子どもの発達勉強したいプロジェクト」と連携しながら作成しているとのことでした。

次に、【保育実践ガイドライン(乳児版)】の構想について発表していただきました。
【保育実践ガイドライン(乳児版)】の大項目は以下の7つです。

1.大まかな発達の流れ(発達プロジェクトと協働して作成)
2.アタッチメント
3.赤ちゃんを知ろう!
4.各場面ごとにおける援助
5.環境について
6.遊び?おもちゃについて
7.保育所保育指針 解説の読解

このうち、今回は、「3.赤ちゃんを知ろう!」「4.各場面ごとにおける援助」「5.環境について」「6.遊び?おもちゃについて」の内容を発表していただきました。

「3.赤ちゃんを知ろう!」では、赤ちゃんの凄さ、面白さから一部抜粋してお話していただきました。赤ちゃんは受け身ではなく、自分自身の力によって育っているということや、「いないいないばあ」などの規則性のある遊びを好むことなどについて、ご説明いただきました。

「4.各場面ごとにおける援助」では「登園時?降園時」「食事(授乳?離乳)」「排泄(おむつ交換)」「睡眠」「衣類の着脱」の5つの場面の具体的な援助について、ご説明いただきました。今回は、「食事(授乳?離乳)」と「排泄」の場面の具体的援助についてご紹介します。

まず、「食事(授乳?離乳)」の場面です。生後6か月頃は下の歯が生えたのち、上の歯が生え始め、スプーンを下唇にのせ、上下の唇で食べ物をはさみとることができるようになります。子どもが自分で食べることができるように、子どもが口を開けるのを待ち、唇を閉じたら、スプーンをそっと引き抜きます。子どもの姿や援助について、イラストで分かりやすく示して説明していただきました。
また、授乳の援助について実際の動画を通して、会場にいる全員で考えました。動画を通して見ることができたポイントは

?1対1で行う
?見つめ続ける
?微笑みかける
?ゆったりとした気持ちで行う

この4つでした。さらに、動画での保育者は歌を口ずさみながら授乳を行っていました。赤ちゃんにとって、授乳は保育者と自分だけの時間であり、十分に気持ちが満たされていると感じる時間です。そのため、しっかりとその子と向き合って授乳することが望ましいです。

離乳食では、栄養分の確保として完食することを目的とすることではなく、食べたい気持ちを育むことや、アレルギーの有無を確かめるものとして捉えます。食事中にも子どもが保育者の方を見たり、声を発したりという様々なサインが送られています。そのサインを食事の場面でも逃さず、言葉を掛けることや、微笑み返して応答することが大切です。

ここで、食事の援助を行う際、1人は介助が必要な子、1人は自立して食べることができる子が一緒に食べる場合の配置について、学生同士や会場にいる方々がペアワークなどで考える時間がありました。

①が食事の介助が必要な子だとすると、もう1人の子どもが③の位置にいると、③の子どもが保育者の顔が見えないため②のほうがよいのではないかという考えがあがりました。
 
ミルクを飲むことと食べる口の動きは異なります。ポイントになるのは上唇の動きになります。乳児の食事の際の口の動きをの説明を踏まえ、介助をする際はどうすればよいのか、会場全体でグループワークを通して考えました。 
子どもの食事の援助を行う際は、スプーンを上唇に擦り付けないようにし、唇が閉じてからゆっくりと水平に引き抜きます。写真のように、?のやり方でやると、自分で上唇で取り込む動きをいつまでも身につけることができないとのことです。

続いて「排泄」(おむつ交換)の場面です。おむつ交換は保育者と子ども1対1でかかわることが大切になります。子どもが「この時間だけは。私とこの人だけの時間だ」と感じることができるような、丁寧なかかわりをするということです。丁寧なかかわりとは、おむつ交換を作業のように淡々と行うのではなく、語りかけやわらべ歌などを用いながら、応答的に丁寧に行うことであると具体的にお話ししていただきました。

乳児が不快を感じていたり、おむつが汚れたりした場合、すぐに交換することが基本になります。すぐに交換するため、赤ちゃんからの様々なサインを見落とさないようにする必要があります。また、おむつ交換において気を付けることとして、直接的な方法としてのおむつに指をかけて中を確認するのはあまり好ましくないとのことでした。遊んでいる時など赤ちゃんが何かに興味を向けている時に、おむつを指にかけて排泄を確認することによって、その赤ちゃんに緊張やストレスを与えることになってしまい、遊びを中断させてしまうことがあるため、気をつけていかなければなりません。
 
続いて、「5.環境について」を、今回は、保育室内の環境と空間分け(食事?睡眠)についてご説明いただきました。

赤ちゃんが生活する環境では、大前提に「落ち着いた環境」があることが奔驰宝马游戏大厅_电子游戏APP下载-【唯一官网首页】になってきます。落ち着いた環境とは、以下の3つです。

?保育者の穏やかな気持ちや微笑みがある
?太陽の光が入っている
?人の動きや声量、物の量などは必要最低限にされている

このような環境により、子どもも保育者も穏やかな気持ちで生活することができ、子どもは生活や遊びに集中して向かうことができます。保育者は子ども一人ひとりを見守り、小さなサインにも気づくことができます。

実際にこのような保育室で生活している赤ちゃんは、嬉しい時、何か発見した時、楽しい時に必ず大人を見るなど、サインを沢山発していたり、興味を持った物を見つけ集中して遊び込んだり、声を発して自分の気持ちを表現していたそうです。これらの姿から、赤ちゃんにとって穏やかで安心できる環境は、安定して日々の生活を送るために必要不可欠であると感じたとのことでした。

その落ち着いている環境を整えるために、

?騒音がない
?生活の流れがストレスなくスムーズに行えるように遊び、食事、睡眠などのスペースの島分けや空間分けをすること
?遊んでいる手もとのおもちゃに集中できるようにするため床やカーペットが柄物や激しい色ではなく無地のものを使用すること
?匂いが大人よりも敏感なため芳香剤や香水の匂いが強いものを置かないこと
?探索活動を十分に行えるようにするため使っていない玩具が片付けられ、整理してあること
?保育者の騒がしさ(足音?声量?雰囲気)は赤ちゃんに伝わるため、気をつけること

など、様々なことに注意を向けて保育者が環境構成を行うことが奔驰宝马游戏大厅_电子游戏APP下载-【唯一官网首页】です。

これらの環境は、赤ちゃんだけではなく、保育者にも影響してくるとのことです。「ざわざわとした環境では、自然と大きな声が出てしまう」「穏やかな気持ちで赤ちゃんとかかわることができない」など、保育者にとっても、赤ちゃんと丁寧にかかわる余裕や穏やかな気持ちを持って保育することができなくなってしまいます。だからこそ、赤ちゃんにとっても、保育者にとっても、「落ち着いた環境」は必要不可欠になってくるとお話ししていました。

乳児期は特に子ども一人ひとりの発達が違うため、食事のリズムや排泄のタイミング、睡眠の回数などが違います。そのため、一人ひとりの発達や生活リズムの個人差に応じながらも、ある程度同じ時間帯で、育児行為を行っていく必要があります。

このような場合、遊びの場と生活空間(食事?睡眠?排泄を行う場所)を棚やパーテーションで分け「物理的な空間分け」を行うことが奔驰宝马游戏大厅_电子游戏APP下载-【唯一官网首页】となります。
 
このように、空間を分けることにより、遊びや食事に集中できることや、食事の時間や睡眠の時間、排泄の時間を落ち着いて過ごすことができます。また、1日のスムーズな流れをつくることができ、見通しをもって生活することができます。

空間分けがないと、子どもも保育者も、周りにいる子どもやモノに気が散り、食事?排泄?睡眠時の1対1のかかわりが中途半端になり、食事や遊びに集中できず、遊びや食事での学びを得ることができなくなってしまいます。赤ちゃんは、乳児期という大切な時間で、沢山のことを吸収し、保育者との関係も築いていきます。その時間を保障するためにも、空間分けは必要になってきます。

最後に「6.遊び?おもちゃについて」の内容をご紹介します。実際に保育参画を行った園で使われていた各園のおもちゃを参考に手作りのもの中心に記載」について説明していただきました。実際に現場では、ペットボトルにビーズと水を入れたおもちゃや、穴の形に合うおもちゃを入れて遊ぶおもちゃなどがあったそうです。
 
ここで、「2つのおもちゃ(透ける素材の布、ペットボトルおもちゃ)をずっと見ている1歳の赤ちゃんに対し、皆さんならどのようにかかわりますか?」という問いかけで、グループワークを行いました。

ペットボトルおもちゃでは
?転がしたり、上下にしてみせたりをすることで、保育者の遊んでいる姿が子どもの見本になるようにする
?まずは保育者が手に取り、言葉を掛けながらアプローチしてみる
?水ノリの入ったものと水だけのものを1つずつ見せ、速さの違いを見せる
?手の届く所に近づけ、手に取る取らないをじっくり見守る

透ける素材の布では
?上にひらひらさせる、丸める、広げるなどし、目で見ることを楽しめるようにする
?ひらひらと舞う様子を見せる
?透けているという素材から、いないいないばあをして、表情を楽しむ
?「わらべうたスカーフ」としてわらべうたを歌いながら使用する
?目の前の赤ちゃんの「主体的に触りたい」を大切にし、手を出すか出さないかのところで少し引っ張る
?ポンと投げ、ふわふわとすることを共同注視する
?音をつけることや、頭に被ることで青の世界を楽しむこともできる
?手にくるめて、手遊び、わらべうたを楽しむ

という意見が挙げられました。活発な意見交換が行われ、ご来賓の方々からも様々な考え
をお聞きすることができました。
 
 続いて、「子どもの発達勉強したいプロジェクト」から発表がありました。
「子どもの発達勉強したいプロジェクト」は、ミシュラン?プロジェクトさんが作成している【保育実践ガイドライン(乳児版)】の第1章に、作成した大まかな発達の流れを提供しているそうです。また、実際に現場に保育参画に行ったミシュラン?プロジェクトのメンバーがその発達過程に合わせた援助を研究するというように、ミシュラン?プロジェクトとの合同研究という形で連携を図ったプロジェクトでもあります。
発達を学びたい、と課題意識を持ったメンバーで発足した「子どもの発達勉強したいプロジェクト」の皆さんは、子どもの発達段階を捉え、一人ひとりの発達を理解することにより、子どもに対する適切な援助や環境構成などを学ぶことを目的として活動しています。

発達を学ぶ上で、「何歳でこれができる」という認識ではなく、発達の順序性や発達過程を知ることを意識し、発達段階については1つの大まかな流れと考えることが大切だとお話ししてくださいました。

より能動的?主体性が必要になるほど学習定着率が高い(教育効果が高い)と言われている「ラーニングピラミッド」ですが、中でもTeaching Othersが定着率90%と最も身につく学習法であるということが分かります。「子どもの発達勉強したいプロジェクト」の皆さんは、実習指導の中の“発達特別講義”を通してTeaching Othersを行っており、インプットとアウトプットの両方ができたとお話ししていました。
 
「子どもの発達勉強したいプロジェクト」の今後の展望として、結成当初から作成していた子どもの発達をまとめた表を卒業までに完成させることや後輩たちが学んでいる理論と、現場で行っている実践を結びつけ、連携しながら互いに研究を深めていくことを掲げていました。また、将来的に保育士課程の後輩、卒業生、保育関係者の方々への子どもの発達をいつでもどこでも確認できるようにパワーポイントや表をWeb上にアップし、保育の質のさらなる向上に貢献していきたいとお話ししていました。

そして、第1部の最後には、「海外ビジネス武者修行プログラム」と題しまして、社会福祉学科4年生の川村悠さんから情報提供がありました。

川村さんは、「自分の知らない世界を見たい!」「刺激が欲しい!」という強い思いから、「海外ビジネス武者修行プログラム」を行いました。このプログラムは、海外で様々な国から集まった仲間たちと、協力してビジネスを行っていくものです。川村さんはアパレルショップを担当し、インサイド?アウトサイドプロモ—ション(客寄せ方法)を考えるビジネスパーソンとして、3人のチームになって企画を練り、形にしていったとのことです。
このプログラムを通して、「自分?相手と向き合うことの「本当の大切さ」「難しさ」「なぜ大切なのか」ということを学ぶことができた」と川村さんはお話ししていました。
 
乳児保育のこと、発達のこと、海外プログラムのことなど、実り多き第1部だったのではないでしょうか。今後の学びにも、保育現場での実践においても、活かされるような内容だったと感じます。

この後の「TFU教育フォーラム2018(幼保コース版)PartⅡ~第2部~」では、主にプロジェクト活動についてお伝えします。
ぜひ、そちらもご覧ください。

記事担当:大橋咲恵