2020/06/25 保育士?幼稚園課程
保育実習指導Ⅱ
6月25日(木)の6限に行われた保育実習指導Ⅱでは、前回に引き続き、聖和学園短期大学の准教授で本学非常勤講師の上村裕樹先生により、GoogleMeetを使用した同時双方向型の講義が行われました。
初めに、青木一則先生から8月17日(月)から始まる予定である保育実習に向けての準備のお話がありました。そこでは、実習先での言葉遣いや、服装、行動に十分気をつけることや、「新型コロナウィルスに対する実習前?中での遵守事項」をこれまで以上に十分理解することを伝えられました。
その後、「記録の意義と方法Ⅱ 記録の実際と実習と実習日誌の書き方-記録化と記載-」と題した本日の講義が始まり、上村先生より実習中に記録していく実習日誌の書き方について教えていただきました。
上村先生の講義は、まず<前回の復習>から始まりました。
<前回の復習>
?実習日誌からは、自分の学びを振り返ることができるからこそ、学習の成果を得ることができます。
?実習日誌は、実習中に自分が何について学んでいるのかわかってくるものです。
?実習日誌は、自分の力で自分のスキルを向上させることができる1つの手段です。
<実習日誌の書き方>
まず、初めに実習日誌を書く際に覚えていてほしいことを3つお話ししてくださいました。
1、実習での体験や経験を言語化し、日々の実習活動を蓄積し、次の学びを効果的に発展、進化させる「学習教材」として取り組むこと。
2、自分の1日あるいは実習期間を通し、自分をかえりみて「あの時こうすれば…」、「あの時の対応は大丈夫だったかな?」と考えを巡らせる態度を育んでいくこと。
3、保育者に必要な、省察力や洞察力、学習力、言語力の力を形成していくこと。
上記の点を十分に理解した上で実際に「日誌を書く際の留意点」について、以下のことをお話してくださいました。
?清書はインクまたはボールペン(消えないもの)を使用すること。
?誤字脱字の無いように、辞書を携行して記入すること。
?記録をすることを常に想定して、実習中にメモをとり、その日中に文章化すること。
?客観的、具体的に記述するようにすること。
?各欄に収まるように、要点をとらえて書くこと。
?対象児童の名前の記載の仕方は、実習先の指導に従うこと。
?疑問点を書く際は、学びを踏まえてまず自分でよく考えた上で、指導や助言を求めること。
?指導者の指導?助言の意図を深くとらえ、実習日誌にも反映させて後の保育実践に生かすこと。
?指導案や実習先の印刷物等の実習に関する資料は、日誌に貼って保存すること。
?指定された提出期限を必ず守ること。
<実習日誌に関して項目別記載>
上村先生は、実際の実習日誌の内容に沿って各欄の書き方を説明してくださいました。
〇実習施設および実習の概略
1)実習施設の概要
→打ち合わせや見学時、あるいはパンフレットやホームページ等で知り得た情報に基づき、原則的に実習初日までに記入すること。
2)一日の保育の流れ(毎日決まっている活動)
→土曜保育や祝日、お盆などで保育の仕方が変わる場合は、全ての場合を記入すること。
3)実習施設でのオリエンテーション
→(諸注意?心構えなど)打ち合わせ時などに説明を受けた内容を、まとめで必要になる事項を全て記入すること。
4)実習の展開
→未確定の場合や実習開始後に変更になる場合があるため、毎日の実習終了後に次の日の予定を確認し記入していくこと。
5)実習にあたっての目標と課題
→必ず実習前までに記入しておくこと。
特に、上村先生は「実習で何を学び、何をするかの方向性を示すもの」である「課題」の立て方について詳しくお話してくださいました。課題については以下の3点を視点にして考えていくのがよいと教えてくださいました。
?子ども(利用者)から学ぶこと
?保育者(職員)から学ぶこと
?自分の取り組みの課題と学習の課題
そして、上記の視点でそれぞれに3つずつ課題を立てて、自分で知りたいこと→学びたいこと→取り組みたいことの順番で課題を達成していくのがよいそうです。
6)月間指導計画及び週間指導計画
→実習期間内の実習施設における月間指導計画および週間指導計画を記入すること
7)実習日誌日々の記録
→以下の視点を基に記入すること。
?その日の主な活動場面。
?子どもの姿や子どもの活動の中で気付いたこと。
?保育者の姿や、保育者の動き?活動の中で気付いたこと。
?実習生の活動や、担当した実習場面のなかで気付いたこと。
?印象に残ったエピソード。
?当初は予期していなかった新たな課題。
?先生方から教えていただいたこと、質問したこと。
この日々の日誌についてはさらに詳しく、「配偶クラス(出欠席)」や、「クラスのねらい」、「実習生の目標」、「主な活動の記録」など主語の確認と記入の仕方まで教えていただきました。そして日誌の最終ページにある「実習期間を通しての感想と反省記録」まで日誌内のすべての項目の記入の仕方を細かく教えていただきました。
本日は、冒頭の青木先生からの保育実習のお話から、実習が間近に迫ってきていることが実感されてきたのではないでしょうか。今まで通りとはいかない実習に対し、先週?今週と上村先生の「実習日誌」についてのお話を聞いて、不安や心配、あるいは希望など複雑な思いをそれぞれが抱いたと思います。実習まで時間はまだあります。お互いに思うことを伝え合い、お互いを支え合いながら、先生方も含め保育士課程3年生全員で実習に備えていきましょう!
記事担当:佐々木 彩