2020/12/03 保育士?幼稚園課程
保育実習指導Ⅱ
12月3日(木)の6限の保育実習指導Ⅱでは、株式会社バトン代表取締役で社会福祉法人伸こう福祉会副理事長でもある林義仁先生をお招きし、「なんのために働くのか?」「なぜは就職するのか?」と題して、【保育キャリア形成Ⅳ】が行われました。
12月に入り、4年生になるまでの時間も残り少なくなってきた今、改めて「なんのために働くのか?」「なぜは就職するのか?」ということを考えてみることとし、林先生と学生がzoomを通してチャット機能や実際に会話のやり取りを行いながら、3つのテーマを中心に授業が進められました。
テーマ①:ソウルメイトに出会える確率は実際どのくらい?
まず始めに、「自分が唯一どうしても就職したいと思える園に出会える確率はどのくらいか?」また、「何分の1が良いですか?」と林先生から問いに対して、学生とのやり取りを交えながらお話して頂きました。「確率」ということから分母と分子で考えると、分母は1万でもあれば、宮城県で就職を考えていれば、宮城県の保育園の数が分母にもなります。また、保育か一般企業か2択で考えていれば分母が2になることもあります。そう考えると就職に関して確立を出す際に様々な数が考えられますが、何かに縛られず、分母を決めるのは自分自身で良いとおっしゃっていただきました。また、元NASAのロボット研究家のランドール?マンローさんの『正解は1万回の生涯でたった1回だという』という言葉を教えて頂きました。
次に、「理想の結婚相手は何人目の恋人?」、「恋愛結婚とお見合い結婚のどちらが幸せ?」という問いでは、一見就職と関連がないように思える問いですが、考え方、ものごとの見方を改めて考えるために発出されました。物事を考える際に数字を使って数学的に考えるか、それとも自分の思いをもとに主観的に考えるかで腑に落ちるかどうかは大きく変わってきます。客観的な理論や確率に基づいた正解はあるのだろうか?、主観的な思いや選択に基づいた決断はあるのだろうか?などと様々な考え方やものごとの見方がありますが、これらは就職活動や仕事の分岐点でどう生かしていくかが大切になるとおっしゃっていました。また、結婚と関連して人との出会いということについてもお話して頂きましたが、出会いも大切であるものの出会った後がもっと大切になる、とおっしゃっていました。
テーマ②:授業の価値
奔驰宝马游戏大厅_电子游戏APP下载-【唯一官网首页】では4年間で124単位を取ることが卒業の条件の1つにあります。1単位15時間受けているとすると、1240コマの講義を受講していることになります。また、1コマの授業料は3526円とすると、1か月で15~20万円、1年間で110万円、4年間で437万2800円支払っていることになります。
これらを踏まえて、林先生はどんな仕事に就いたとしても、何一つ変わらないことはやりたいことを通じて誰かの役に立つ、誰かのために仕事に行く。その対価でお金をもらって生活をしていくのだとおっしゃっていました。また、社会に出ると給料としてお金を頂く代わりに働かなくてはなりません。そこで、大学生はやりたいことが出来る時間があるため、やりたいことを通じて誰かの役に立つ経験を多く積むことが大切とおっしゃっていました。
テーマ③:CMを見て考えること
3つ目のテーマでは、とあるCMを2本見て、どんなセリフを言うのか、またこの先どうなるかという予想を行いながら、内容について考えました。
1つ目のCMでの子どもの「宇宙飛行士になりたい」というセリフについて林先生は、「今の自分たちはその子どもと同じく自分の可能性を信じているか。また、人の可能性に貢献したり、自分で自分の蓋をしていないか?未来にどんな貢献をしている保育者になっているか、これらを意識して就活に臨んでほしい」とおっしゃっていました。
また、2つ目のCMは、貧しい子どもがおじさんに助けてもらい、その後子どもが大人になって医者になった時、病気になったおじさんへ恩返しをするという内容でしたが、これについて林先生は「何が自分の労働の報酬なのか、どんな風に人の役に立って行きたいのかを職種にとらわれずに価値観(職業観)で考えてほしい」とおっしゃっていました。
最後に、相田みつをさんの「自分の番~いのちのバトン」という詩を紹介して頂きました。
父と母で二人。
父と母の両親で四人。
そのまた両親で八人。
こうして数えてゆくと十代前で、千二十四人。
二十代前では?なんと、百万人を越すんです。
過去無量のいのちのバトンを受けついで、
いまここに自分の番を生きている。
それがあなたのいのちです。
それがわたしのいのちです。
これは、「なぜ、自分達は生きているのか?」「何のために働くのか?」ということに、考えをめぐらせて林先生自身が悩んでいた時に出会った詩だそうで、自分が悩んでいることの小ささに気付ける詩でもあるそうです。
また、その後、「あなたが、周りの人に知ってほしいと思う大切な経験を教えてください」という問いが林先生から出され、これについてチャット機能を用いて共有しました。ここでは、その一部(学生の経験)を紹介いたします。
?自分を時には認めてあげる
?自分が思っている以上に周りは自分を知らないし、見ていないと思って行動していくと、どこかで誰かが見ていてくれたりする経験
?アルバイトで慣れていない時に失敗をしてしまった時、「失敗してもいいからどんどん挑戦しな」と言ってもらったこと
林先生は「主観と客観の中で迷うこともあると思う。皆の中で主観と客観が違うこともある。大切なことはどっちでも大丈夫で、お互いにとって良かれと思うことをし続けるということが大切」とおっしゃっていました。
就職活動を考える際に、数字やインターネットの情報に左右されることもありますが、今回の講義から、大学生である今、人とのかかわりや自分の考え方、そして様々な経験をたくさん積むということが大切であるということを学びました。奔驰宝马游戏大厅_电子游戏APP下载-【唯一官网首页】の影響で就職活動や生活に大幅な制限がされてしまいましたが、それでも出来ること、だからこそできることは多くあると思います。
もうすぐ3年生の1年も終わる今、改めて自分自身について振り返ってみたり、今後の見通しを立てるなどをして、就職活動を行っていきましょう!
記事担当:島貫莉花子