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VOL.39 NOVEMBER 2006

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[関連施設紹介] 口腔ケア室の取組み4─チームケア

医療法人社団 東北福祉会 介護老人保健施設 せんだんの丘
事務長 大森 俊也言語聴覚士 熊谷 文女歯科衛生士 若生 利津子
歯科衛生士 小野 美由紀管理栄養士 佐藤 葉子

 食事は,味覚(味),触覚(舌触りや手触り),臭覚(香り),視覚(見た目)や聴覚(調理の音),場所や時間,趣向や仲間と食べるなど,感性を大切にしながら「楽しく」したいものですが,嚥下食としてソフト食を導入したその導入効果について経過所見をご紹介します。

◆1 ソフト食の導入?見た目の美しさから

 これまでのきざみ食,軟菜食などの食事は,咀嚼や嚥下に効果を期待して工夫してきましたが,どうしても困難な場合には一足飛びに流動食やペースト食へと食形態を変化させても当然という固定観念が強かったように思います。栄養摂取?栄養管理上,これらの必要性は,否定できません。しかし,「食欲が湧くか」と問い直すと,好まれない食事の類となることは明らかです。食事のおいしさは,「おいしそう」という視覚効果が働くとさまざまな相乗効果が現れるもので同じ食材でありながらソフト食配膳に対しては,「おいしそう」「食べてみたい」という声が自然に聞こえてきます。また,流動食では,一菜ごとの色の区別がなく,ひとつひとつの食材の味もミックス状態でしたから,「これはインゲンの胡麻和えです」と解説をしても百聞は一見にしかずと言いつつ,一見してもよくわからないというのが実際のところです。
 さらに,食器やお膳(プレート)の交換は,クロとエンジ,従来のライトグリーンやピンクという選択も可能となっており,食器と食材のコントラストに変化をつけることができ,盛りつけに対する視覚効果は,食欲のアップにつながると言う声も聞こえてきました。

◆2 ソフト食の導入?食事時間の短縮

 現在10名の方にソフト食が提供され共通していることは,これまでの食事では,口腔内にため込み,食事摂取に1時間以上を要していた方も嚥下がスムーズになったことから20分くらいで食事することが可能となり,座位の姿勢保持に安定感の消失しないうちに食事を終えるようになりました。
 これまでの食事は,長時間かかることで周囲の方々から取り残された感じになっていたであろうことや疲労感が先に立っていたのではないかということを考えると,食事を「楽しく」するどころではなかったのではないかという感慨と栄養摂取優先のもとで,義務的な食事介助に終始していたのではなかったかと言うことに気づかされたという声も聞こえてきました。また,食事時間の短縮は,食後の片付けや口腔ケアへの介助など要介護者へのかかわり方の変化をもたらし,利用者のみなさんだけでなく,ゆとりとして職員にもよい効果をもたらすことになっています。

◆3 ソフト食の導入?口腔ケア─口腔内の状態の変化

 ソフト食は,一菜ごとにミキサーをかけ,増粘剤で喉越しの良い堅さやもとの食材の形状に盛りつけを施すという,言うなれば非常に「手間」のかかる食事作りで,最近になってやっと商品化されてきたところです。
 きざみ食は,食材が口に入った状態としてとらえるならば,咀嚼を助けるものですが,食質としてはパサパサなもので,残渣感が強く,食べこぼしも起こったりしますが,ソフト食では,それらが改善されています。
 また,ペースト食では味わえない,固形食としての感触や咀嚼力が低下していても舌で押しつぶすことができたりします。食材に“あん”がかかっていることで一層呑み込みやすさをコントロールすることができることも特徴でもあり,まとまりとしての呑み込みができることから,口腔内の残渣が減少し,義歯への付着も少なくなり,食後の口腔ケアも容易になっているということ等が報告されています。

 せんだんの丘では,これまでお話したとおり,ユニットの看護?ケアスタッフを中心に全ユニットにかかわる口腔ケア室のスタッフの連携の中でチームケアが進められています。各マネジメント加算にかかわる職員やケアマネージャーによってケアの構築がなされるようになっています。“利用者ご本人に何が必要か”ということをベースにしたボトムアップ型のケアプラン案の作成を実践しており,ご本人,ご家族の了解を頂戴しています。次回は,ケアマネジメントについてすすめてまいります。


 前号において,言語聴覚士 熊谷文女さんを歯科衛生士と誤記してしまいましたことを訂正しお詫びいたします。

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