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中村 恵子ゼミ(教育心理学 / 福祉心理学)

中村恵子ゼミでは、不登校を経験して相談室に登校するお子さんを対象に、教師やスクールカウンセラーと協働で学校適応支援を行う「チーム学校」ゼミを展開しています。

ゼミの特色

仙台市教育委員会から感謝状を贈られた学生たち
仙台市教育委員会から感謝状を贈られた学生たち
宮城県内の学校と連携し、小?中学校に開設される別室登校の受け入れをサポートしています。

ゼミ生は、月曜から金曜までのいずれかに2?3人でチームを組み、担当校の相談室に登校するお子さんの学習や仲間づくり支援を行います。実際に、不登校を経験した繊細なお子さんたちと向き合うために、4?5月は守秘義務や発達課題、発達障害、神経症などの基礎知識、別室登校に対する事例研究とグループ討議など、学校適応のメカニズムやその支援方法を学びます。そして、小学校チームと中学校チームに分かれ、授業の空きコマを組み合わせて、午前から給食をはさんで昼休みくらいまでの時間に学校ボランティアを行います。

建設的な支援が提供できるように、各事例はゼミ教員(中村)が学校との協働で支援方針を作成してチームで共有し、2回ボランティアを行ったら1回は大学での集合ゼミでグループスーパービジョンを行い、支援内容の調整が指導されます。

この集合ゼミには、学校の相談員やスクールカウンセラーなども加わり、「チーム学校」としての実践的な学校カウンセリングを学んでいます。

学生の声

 「子どもたちとかかわり、最もやりがいを感じた瞬間はその成長と笑顔を見ることができたときでした。サポートの程度や距離感を見極め、子どもたちを尊重しながら成長を促すことは決して簡単ではありません。しかし、同級生と関わることが苦手だった子が会話を始めたり、苦手な勉強と向き合うようになったりなど、変化が見られたときは本当に嬉しかったです。また、支援者同士で喜びを共有できることも、チーム支援ならではの達成感だと思います。」

「支援では、先生方やスクールカウンセラーなどとの連携は欠かせず、自力では解決できないことも、支援者同士が情報共有や意見交換を行ったことで、解決への新たな糸口が見つかり、達成感が得られました。」

「毎回提出する記録は、次の実践をより良いものにするためで、他の支援者が読んで理解できるように具体的に書くよう指導されました。それで、記録を書くために、子どもたちの会話、授業や休み時間の様子、先生や支援員との関わりなど、様々な面から注意深く観察するようになりました。そして、皆の記録を合わせることで、多面からの理解やアプローチが可能となることに感動しました。」

「子どもたちとのかかわりの中で、問題だけでなく強みを引き出し、それをうまく活かしながら、どうすれば皆が楽しめるか、勉強や学校と向き合えるかを考えていくことが大切なことだと学びました。」

受け入れ校の先生方の声

「中村ゼミの学生たちは専門家の卵です! 不登校の子どもたちの特性を探り、その心を開かせていくチームプレイが見事で、教員は、学生たちの実践記録を参考にケース検討会をしていました。」

「学生にかかわってもらったケースは、驚くほどすべての案件が好転し、大切なポイントにはいつも学生がいてくれ、安心して任せることができました。」

「子どもたちにとって、大学生のお兄さん?お姉さんはとても魅力的な存在で、どれほど皆さんの明るさとパワーにひきつけられ、励まされたことでしょう。」

「ボランティアの記録の内容が次第にしっかりしたものになり、最終的にはアセスメントが書けるようになったことは驚きでした。恵子先生に指導されては書き直し、努力した分だけきちんと力をつけていて頼もしく思いました。」

「チームで情報を共有することができるようになったこと、それは手間がかかり面倒なことだったと思います。その上で、2年生と3年生が一緒に活動し、検討を重ねたことは、社会人になってとても役立つ貴重な経験だと思います。」

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