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VOL.28 JUNE 2005

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【通信制大学院コーナー】

平成16年度通信制大学院修了者からのメッセージ2

頑張っている皆様へ
社会福祉学専攻 M.Y.

 緊張しながら試験を受け,合格の通知を受け取り,入学式を迎えたのがつい先日のことのようですが,いよいよ学位授与式に臨むことができる日を迎えようとしています。
 それまで25年勤めた法人を辞め独立して仕事を開始した時期と,私の久しぶりの学生生活は同時にスタートを切りました。全く自分のスケジュールがどうなるのか分からないため,スクーリングを最低科目数とし,後は孤独なレポート提出で,ぎりぎり何とか単位を取得することができました。しかし,このスクーリングの際に出会った仲間がいなければ,今日のこの日を迎えることはきっとなかったと言い切れます。
 そこで,是非お勧めしたいことは,スクーリング科目を1年次に多く組み入れ,仲間を見つけることです。いろいろな年齢や体験を持つ,通信制ならではの出会いは,学業のみならず,さまざまな場面で役に立ってくれることを保障します(かくいう私は,この出会いから,お仕事をいただきました)。特に修士論文に向かう時期には,遠く離れた仲間とメールで励ましあえたからこそ,提出までこぎつけることができたと感じています。もちろん修士論文に限らず,レポート課題に関しても意見を述べ合うことで,論点を絞り込み,他者の目で自分の考えを点検することもできます。何より自分ひとりではないと感じることで,大いに励まされることは多くの経験者が同意してくれるはずです。
 ここで一つ失敗談を披露したいと思います。前述のように「研究」科目が多かった私ですが,レポート課題をそれぞれの科目1つずつ提出し結果を待っていたために,終盤試験レポートが重なってしまったのです。是非,科目ごとに試験まで修了し,次の科目を目指していただきたいと思います。
 次に論文作成に関しての反省点を延べ,参考にしていただければと思います。私は,修士論文のテーマとして,入学直前まで従事していた仕事をめぐって感じていたことにしましたが,テーマが大きすぎました。そのためなかなか焦点を絞りきれず,結果として何を調べ,どのような結果を予測し,その検証をしていくのかが,漠然としたまま,2年目を迎えてしまいました。つまり研究の道筋に対する詰がないままにスタートしてしまったのです。すなわち欲張った計画では,成功するのは難しいということです。とはいえ,それは私自身の能力とも大いに関係しているとも言っておかなければなりませんが。
 通学制と違い通信制で学ぶ場合,何かに躓いたとき自分でそれが判っていれば良いのですがそうでないと気づかないままに迷路にはまり込んでしまう可能性が高いのです。頻繁に報告指導を受ける機会や,他者との意見交換の機会を持つことが難しいからです。私の場合は,アンケートを実施したもののその結果からどんな結果を導き出せるのかという点において判らなくなってしましました。本務も忙しいことを理由に後回しにしているうちに,論文提出許可を見合わせる旨の通知が届くということになりました。
 幸い指導教授のおかげで何をすればよいかが理解できたことと,作業を手伝ってくれる人が見つかり,ぎりぎりのタイミングで間に合わせることができました。もうだめだとあきらめた日もありましたが,「やったことを形にしましょう」という教授の言葉を頼りに,提出することができました。
 決して平坦な道ではないはずですが,入学したときの思いを胸に,どうぞ卒業の日を迎えてください。私は,卒業から25年ぶりに母校の門をくぐる機会を持てたことを幸せだと思っています。また,現場を経験してからの学業の意味も実感することができました。皆様の努力にエールを送ります。頑張って卒業しましょう。

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