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VOL.38 SEPTEMBER 2006

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芹沢銈介美術工芸館

特別展「芹沢銈介コレクション 中南米の工芸」へのお誘い

ゆかた地(女性)
杯を持つ人形土器 ペルー

 中南米は,マヤ,インカ文明が栄えた地域でもありました。その民族の根源をたどると,氷河期の終わりごろ,ユーラシア大陸からベーリング海峡を渡ってアメリカ大陸に移住したモンゴロイドの狩猟?採集民の人たちであったといいます。アジア起源の移住者たちは,長い年月を経てアメリカ大陸を北から南へと進み,風土に順応しながら独自の文化を作り上げました。メキシコ南東部からユカタン半島,グアテマラにかけて興ったマヤ文明は高度な建築技術による大神殿群をはじめ,特異なマヤ文字,すぐれた天体観測によるマヤ暦などを生み出しました。また,南米のペルー,ボリビアに連なるアンデス山脈周辺ではプレインカ文明と呼ばれるナスカ,チィアワナコ,チムー,チャンカイなどの国家が栄え,13世紀ごろには南北に拡大した一大帝国インカが出現しました。大国家組織を作り上げながら文字の記録を持たなかったこの文明は,16世紀にスペインに侵略されるまで続いたのです。中南米に興隆した二大文明は考古学上最も神秘的なものといわれますが,文明が生み出した造形には独特の世界観,宗教観とともに人間の営みの奥深さが現れています。
 アンデスの多種多様な技法で作られた染織品,古代マヤの土器,土偶をはじめメキシコの聖像画(イコン),素朴な玩具など,今回紹介する古代から近現代にいたる中南米の工芸品は,芹沢銈介が70歳をすぎる頃から88歳で亡くなるまでの約18年間に蒐集したものです。

●会期
2006年10月1日(日)?12月17日(日)
●休館日
11/28?12/1(入学試験日)
●主な出品作品
メキシコ,グアテマラ,コロンビア,エクアドル,ペルー,ボリビアなどの土器,土偶,染織品,玩具など約200点
●併設展示
芹沢銈介の作品「釈迦十大弟子尊像」他
仙台藩のやきもの 堤焼?切込焼
池田満寿夫書「般若心経」軸
●催し物
※型絵染講習会:
 10/14(土) 10:00?16:00(定員20名)
 講師 土手武彦氏?千鶴子氏(土手染色工房)
 要予約(10/1?受付開始 電話022-717-3318)材料費2,000円
※ギャラリー?トーク:
 10/21(土)?11/18(土)?12/16(土) 各13:30?
 当館学芸員担当 自由参加
※ワークショップ「グアテマラのお守り ウォーリードールを作ろう」:
 10/18,22,11/3,10,12,21,12/2,9,10,17
 各11:00?15:30 自由参加
?場所は工芸館1階です。

 本学学生は入館料無料です。学生証を受付に提示の上入館してください。
 ミュ-ジアムショップもありますので,おみやげなどにご利用ください。
 ホームページ http://www.tfu.ac.jp/kogeikan/
 連絡先:内線307(022-717-3318 芹沢銈介美術工芸館)

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