VOL.09 APRIL 2003 【With 巻頭のことば】 【学習サポート】 【現場から現場へ】 【通信制大学院コーナー】 【お知らせ】 |
【通信制大学院コーナー】[教員MESSAGE] 「可能性」を求めて教授 通信制大学院生との出逢いは私にとって大きなものだった。大学院生たちは今どのような気持ちで学んでいるのだろうか。院生の声を紹介する。 現役の私は,今私が通信制大学院に入学してから早いもので,10カ月が経過しました。昨年の3月に合格通知が届いたときは大変にうれしく,入学したら「やるぞ」とテキストが届くのを楽しみにしていたことを思い出します。しかしながら,これまでの生活習慣を変えることはなかなか困難で,仕事を終え帰宅,そして食事,一寸テレビを見て寝るといった生活スタイルの中に勉強時間を作ることは困難でした。夏のスクーリングが近づいてくると,このまま参加しても大丈夫なのかと不安を覚えながらスクーリングに出席したのですが,先生や多くの仲間たちのお蔭で3日間とても充実して過ごすことができました。あのスクーリングのお蔭で学ぶ意欲が出てきたといえます。最近は図書館に足を運び,文献を探したり,読書に熱が入るようになりました。今後は少しでも早くレポートを書き上げ,修士論文の作成に集中したいと思っています。 福祉の心私は社会保障分野に非常に関心があり,働きながら学ぶ大変さを覚悟して入学した学生です。テキストがとても理解しやすくまとめられていたこと,図表なども新しい資料で,この先も役立つと思いました。それから先生が“福祉は人なり”と語っておられましたが,私もつくづくそのとおりであると思いました。どんなに立派で完璧な制度や設備が整っていても,その中で働く人々の“心”とか“気持ち”などがマニュアル化されたものでは意味のない社会保障なのではないかと思うからです。それから先生は熱っぽく“人生について考える”ことを説かれ,改めて「自分を見つめ,これからの生き方を考え直す」ことができるようになりました。 通信制で学ぶ 通信制大学での学びは豊かで友達も多くでき,実りあるものでした。障害をもつ方々も学ぶ姿を目の当たりにし,「人はどんな状態でも学ぶことができる」と強く感じました。でも大変でした。4年間レポート提出に追われ,勤務先病院の仕事と家庭そしてレポート作成?試験準備などで睡眠時間は激減しました。しかし,大学は素晴らしい学びの場。「人をどう見るか。人にとって何が大切か」を学ぶことができました。在学中の4年間で私はケアマネージャーの資格もとり,看護学会で痴呆老人とのかかわりについて発表し,また,介護問題を家族視点からまとめて発表しました。 先輩(通学制)より通信制で学ぶ方々は仕事を持ちながら大学院に通っておられるので,スクーリングという限られた時間のなかでいかにして学ぶかという非常に熱心な印象を受けたことを覚えております。修士論文に深く取り組むときはまさに時間との闘いで,私は,「一生青春?一生勉強」の心を植え付けられました。スクーリングが終わってからの反省会(懇親会)は,とても和やかで太い絆がつくられ,あの人たちとのつながりは今でも忘れられません。とりわけ,さまざまな職業についておられる方々から普段聞くことができないような経験談を聞くことができ,強い刺激を受けました。通信制のみなさん,くれぐれも健康に注意され,短い,しかし密度の濃い出逢いを大切に,ご健闘を祈ります。 ともに生きる 人生は出逢いの積み重ね。人との出逢い,ものとの出逢い,場所との出逢い,そして学問との出逢い,実にさまざまな出逢いがあるが,とりわけ学問をとおしての人とのつながりの在り方がその人の人生を大きく左右する。“邂逅”の重さであろう。 “YOUTH” Youth is not a time of life; it is a state of mind. “青 春” 青春とは,人生の或る期間を言うのではなく心の様相を言うのだ。 |