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VOL.33 JANUARY 2006

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企画展 「芹沢銈介デザインのカーテン」へのお誘い

 芹沢銈介は「生活美のデザイナー」と称されるように,私たちの暮らし全般を(いろど)るあらゆる分野の作品を残しました。カーテンや壁掛けなどのインテリアデザインの分野にも挑戦しています。
 芹沢は,昭和4年(1929)に第4回国画会展にろうけつ染の壁掛けを初出品して国画奨学賞を受賞して以来国画会に所属して作家活動を展開しました(いったん脱会し,昭和22年に工芸部を再建)。そして昭和37年(1962)の第36回国画会展に「すりぼかしカーテン地」を,翌年の1963年には「幾何文カーテン地」と「貝文カーテン地」を出品しています。
 芹沢はこの頃にカーテン地を集中的に制作したと考えられます。おそらく萠木会の存在が念頭にあっての創造だったのではないでしょうか。萠木会は,芹沢のもとに集まった染色作家たちによって発足した共同組合組織で,昭和21年(1946)に創設されました。卓布,風呂敷,広巾布と広がる会員の仕事に飽き足らない思いを抱いていた芹沢は,「萠木会は朝から晩まで同じことを繰り返して何の進歩もない」「広巾布を手がける人たちは挑戦する気概が欲しい」と会員を叱責したそうです。ファションデザインやインテリア関連のデザインにも活気があった昭和30年代半ば頃のことでした。
 芹沢銈介のカーテンは斬新で,みずみずしさに溢れています。生活空間を,明るく楽しい場に変える効果的なデザインであり,決して用に媚びることのない作品です。これらの作品は,萠木会や世に問うた芹沢の実験的試みともいえるものなのでしょう。
 どうぞ新鮮な芹沢銈介のデザイン世界をご覧ください。

会期
2006年2月2日(木)?3月26日(日)
休館日
入学試験日(2/20?23,3/13?15),卒業式(3/18)
主な出品作品
カーテン,壁掛け,カーテンデザインの下絵,年賀状,着物,屏風など50点
併設展示
アイヌ文化の新資料 仙台藩のやきもの 堤焼?切込焼

※催し物

[1]ワークショップ「アイヌ文様のしおりを作ろう」
2/3,10,14,19?3/4,11,16,26 各11:00?15:30
?場所は工芸館1階です
?入館された方は自由に参加できます
[2]学芸員によるギャラリートーク
2/25?3/25  各13:30?14:30
?5Fロビーにお集まりください

 本学学生は入館料無料です。学生証を受付に提示のうえ入館してください。ミュージアムショップもありますので,お土産などにどうぞご利用ください。

 ホームページ http://www.tfu.ac.jp/kogeikan/
 連絡先 022-233-3111 内線307(芹沢銈介美術工芸館)

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