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VOL.43 MAY 2007

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スクーリング講義概要

 ビデオ?スクーリング科目の講義概要は,『試験?スクーリング 情報ブック2007』p.51?58をご覧ください。

■夏期スクーリングIII

福祉社会学 赤塚 俊治

 超高齢?少子化,高度情報化,国際化が進捗して,家族関係や地域社会における生活環境が一層複雑な様相を呈している。こうした変革期の時代において私たちの社会生活にとって「本当の豊かさとは何か」を主眼におきながら講義を展開する。講義内容の具体的な視点として,現代社会が生み出す社会現象をより包括的に捉えながら,今日の生活問題を規定している諸要因やそれらの相互連関を体系的に究明する。特に国民生活のさまざまな社会問題に対応すべき社会福祉の援助過程に係わる社会的行為や社会政策などを社会学的な視点から現状分析することにする。そのための学習方法として,(1)社会学の一般的概念枠組みの理解,(2)現代社会の社会組織と社会集団に関する理解,(3)現代家族の変容と扶養機能の理解,(4)地域社会の変容と諸問題などを中心に講義を行う。その際,受講生の皆さんは,「事実?現実はいかにあるか」「いかにあるべきか?いかになすべきか」「それらはどこから」「どこにいこうとしているのか」を考察しながら講義に望んで頂きたいと思います。
 (講義期間中は,プリントに沿って講義を進めますが,教科書を持参してください。)


高齢者福祉論 中里 仁

 下記の内容について講義する予定。
 (1) 高齢者問題の背景(高齢者人口の動向?家庭環境の変化)を中心としながら,高齢者福祉の成立要因を多角的に考えてみる。
 (2) 高齢者の経済状況,および余暇活動等の実施の把握をする。
 (3) 要介護高齢者(痴呆性高齢者?寝たきり高齢者等)の概念整理をする。
 (4) 高齢者福祉対策の基本方向を学習する。
 テキストを使用する場合は平成18年度版で進めるが,17年度版以前をもっている方でも受講可。


現代社会を見る眼 岩渕 勝好

 新聞記者35年,厚生労働省担当15年の経験をベースに,多彩な社会経験を持つ諸君と一緒に現代社会を考えてみたい。教材はビデオ(ニュース,ドキュメント),記事,各種資料。日本をはじめ,主要国?地域の人口問題を中心に,地政,民族,宗教,歴史,政治など,社会変動のファクターを分析し,グループ対抗で問題点,対立点を論議する。たとえば,少子化と人口爆発,文明と宗教の対立,北朝鮮対策,社会保障と国民負担など。自分の意見を述べ,グループ内の意見を調整し,相手グループを論破する。じゃんけんでグループの立場を決めて論争するディベートも。配布教科書は目を通しておくこと。


心理学実験I 小松 紘,皆川 州正,佐藤 俊人,大関 信隆

 心理学実験Iでは,下記の4つの実験を体験する。受講生は4グループに分かれ,毎日1種目ずつ,(1)実験についてのオリエンテーション (2)実験実施 (3)データの整理?分析 (4)実験レポート作成 という一連の作業を行う。翌日は,別の種目を経験し,4回ローテーションして全種目を終わる。
 実験1 「長期記憶の検索」(佐藤俊人)
 実験2 「対人認知と背景効果」(小松 紘)
 実験3 「ミューラー?リヤーの錯視」(皆川州正)
 実験4 「刺激の弁別閾」(大関信隆)
 4つの実験レポートはできる限りスクーリング期間内に提出してほしいが,やむをえない場合は8月21日必着で郵送でもかまわない。
 また,実験レポートとは別に「単位認定レポート」(2,000字程度)を12月25日必着で提出する必要がある(『レポート課題集2007(3?4年次)』参照)。
 福祉心理学科の方は,『福祉心理学科 スタディ?ガイド』で「心理学実験」の概要を予習してきてください。福祉心理学科以外の方も,ホームページ上で『With』20?21号の実験に関する原稿を一読されるなど心理学実験に関する予備知識をもっておいてください。
 全体ガイダンスを行うので,初日は11:00に集合してください。
 筆記用具以外に,定規(グラフを書くのに使用)?電卓?4色ボールペンを持参してください。電卓は携帯電話についているものは望ましくありません。


社会福祉原論(職業指導を含む) 齋藤 征人

 【札幌会場受講者】本講義では,社会福祉の理念と歴史について基礎的知識を学修すると同時に,社会福祉の見方?考え方について理解を深める。
 また,社会福祉の方法とそれを実践する社会福祉専門職や各種資格制度,ならびに高齢者福祉,障害者福祉等の各分野論等についても概説する。
 併せて専門職業人として求められる基本的姿勢?態度についても考える。例えば,社会福祉の対象者が負わされている受苦に注目しながら,「利用者の立場に立つ」とはどのような視点なのか考えてみたい。
 講義を中心とするが,必要に応じてビデオを用いる。講義中適宜ディスカッションを求めることがある。


臨床心理学 佐々木 千鶴子

 臨床心理学は心理学の応用の一分野であり,学問としての歴史がまだ浅いという特徴のある分野です。学問としての誕生の社会背景を考えながら,テキストにそって「心の成長」「心の問題」についてとりあげていきます。主に心理的な問題とはどういうものか,どのように見立てていくのか,どのような援助方法があるのか,この3点にポイントを絞りテキストの以下の部分を主に学んでいく予定です。「1臨床心理学入門」「2臨床心理学の対象」「3臨床心理学的人間理解(なかでも3-1,3-2,3-4)」「4臨床心理学的援助の方法(なかでも4-1全部,4-5-1,4-5-3)」
 集中講義という制約が前提にありますので,テキストをよく読んで,予習は必ずしてきてください。なお,本講義は臨床心理学の入門的な概論になりますので,すでに現場をお持ちの専門職の方には物足りなく,始めて学ぶ方には難しく感じられるだろうことをお断りしておきます。


総合演習 寺下 明

 今日,日本が直面している問題や人類が共通して抱える諸問題の中で,特に教育と関連する問題のなかから,興味や関心のあるものを選び,それにかかわる研究を演習形式で行う。授業は,特に教科書等を定めず,文献?新聞?雑誌?インターネット等を利用しながら,受講生が自ら問題を提起し,資料をもとに分析?考察を加え,発表してもらう。その後,全員で議論しながら,現代社会の問題点への認識を深めていきたい。
 受講生には,問題やテーマについての理解にとどまらず,いかに情報や知識を収集し,分析?検討した成果を発表し,討議を進めるかといったスキルを学んでほしい。そして,そのことを通して,世界的視野に立った,人間性豊かで,問題解決能力?実践的指導力などの能力を養うことをねらいとする。
 ※事前課題の提出が必要です。


教育実習の事前事後指導 吉井 宏,佐藤 暢芳

 平成19?20年度に教育実習を行う方に向けての事前スクーリングです。申込み締切日7月13日(金)の時点で『レポート課題集2007(3?4年次)』p.162の条件を満たしている方のみが受講できます。
 1日目
  (1) 教科「福祉」の内容について(講義)
  (2) 指導案の書き方(講義)
  (3) 指導案の検討(演習)
 2日目
  (4) 教材,教具について(講義)
  (5) 指導案をもとにした教材,教具の活用について(演習)
  (6) まとめ(講義)
  (7) 実習ガイダンス
 事前指導スクーリングの前にとくに提出課題はありませんが,各自で指導案や教材?教具についての予習を行っておくとよいでしょう。なお,申込み者に7月23日ごろ発送予定の『教育実習の事前事後指導』が教科書なので,事前に読んでおいてください。また,スクーリング当日必ず持参してください。
 交通機関の遅延(当日)が理由であろうとも遅刻?欠席すると,5月以降の実習の受講ができなくなりますので,余裕をもってご来校ください。

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