VOL.12 AUGUST 2003 【学習サポート】 【現場から現場へ】 【9月科目修了試験のご案内】 【秋期スクーリング I?IIのご案内】 【通信制大学院コーナー】 【お知らせ】
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【現場から現場へ】[OB MESSAGE] 知的障害者の立場から社会福祉法人 東京都千葉福祉園 生活第1課生活援助3係次席 ●就職した頃昭和50年,養育院千葉分院に就職した。千葉県の千葉市と木更津市の中間位に姉ケ崎という駅がある。ここから鴨川街道を6キロ入った場所にある。養育院といえば老人福祉であるが,千葉分院は知的障害者の入所タイプの施設であった。現在では,「○○さん」であるが当時は「○○先生」と呼ばれていた。私にはそのような資格があるのか……,と悩みながらの赴任であった。仕事を始めてすぐに後悔した。もっと勉強しておけば良かったと。 ●ノーマライゼーションの波当時でも,ノーマライゼーションの考え方はあった。今振り返ってみると,それまでの大量一括の処遇から,施設での暮らしをできるだけ一般家庭に近づける努力であったと思う。当時は老いも若きも同じ色?同じタイプのジャンパーやズボンで生活していた。それを個々人別に購入していった。食器を瀬戸物に変えたりの工夫をした。石油ショックという大変な時期もあったけれど,社会福祉の面では恵まれていた時代であったと思う。当時私は,利用者のクラブであるレコードクラブに所属していた。名前のようにレコード鑑賞のクラブだった。しかし,20年も経ないうちにレコードはミュージックテープとなりCDへと変化していった。 ●児者転換や実習先探し 私が未だ20代の後半の頃,現在でも多くの児童施設が抱えている過年児問題で児者転換が行われた。これによって成人男子寮勤務者は,男性職員のみから女性職員の混同となった。 体罰禁止はいまから十数年前,TVニュースやドラマで体罰が取り上げられることが多くなった頃,当園でも体罰検討委員会が設置された。普通の結論が明記されていた。いわゆる暴力の他,正座?睨む?精神的に圧力をかける等はいけない。私は,もっと利用者との信頼関係を高める,業務に関して知識や情報を集めないといけない,利用者に良い意味で影響力を高めなければと考えたことを覚えている。 ●通信制で学んでいる皆様へ私の職場は上記のように知的障害者の入所タイプです。もうすぐ30年になりますが,かなりの状況変化を理解してもらえると思います。働きながら学ぶことは大変だと思いますが,決意した時だからこそできることだと思います。友達と飲んでいる時,「もう一度学生時代にもどれたら今度こそ真面目に勉強する……」そんな会話をしたことがあります。将来大きく成長して大きな花や実をつけるため,今は大地に根を張る努力が必要です。本人の夢を実現できるように。健康に注意して頑張ってください。ご健闘をお祈りします。 |