【学習サポート】
[スポーツ(バレーボール)] 夏期スクーリングを終えて
佐藤 伊知子
夏期スクーリング受講の皆さん,その後も自宅での学習に励んでいることと思います。お元気ですか?
皆さんにとって(私にとっても)初めての経験だったと思いますが,私はスクーリングをとても爽やかな気分で終えることができました。
「スポーツ」という実技教科でのスクーリング。年齢も性別も多岐にわたる学生の講義ですので体力や技術などの差は想像できましたが,そんなものを吹き飛ばすほどのモチベーションの高さが感じられました。
「福祉」を学ぼうとしている皆さんに対しての講義でしたので,スポーツの技術習得というものよりも「配慮」「工夫」というものをキーワードに講義をおこないました。
初日の実技ではあえて6人制バレー用の皮製のボールを使用しました。硬い質のボールですのでほとんどの方が腕に内出血をおこしていたのではないでしょうか。2日目から,ソフトバレーボール用のビニール製のボールを使用しました。実際に体験してみていかがでしたか? 腕に対する負担やボールに対する恐怖心が減少し,悲鳴よりも歓声が多く聞かれるようになりましたね。皮製のボールではうまくボールを飛ばすことができなった人も試合で活躍するようになりました。
道具やルールの工夫,仲間への配慮があれば皆が楽しくスポーツに参加することができるということを実感していただけたと思います。
「スポーツ」という言葉の語源には「気晴らし」という意味があります。やってみて楽しい,観ていて楽しいという「楽しさ」という要素があって初めてスポーツの効用があるのです。
さらにもうひとつ,今回のスクーリングで強調したのが「相互コミュニケーション」ということです。座学の講義はどうしても受動的になりがちですが,実技ではお互いの声がけや会話が必要になってきます。
通学制の学生が日ごろ当たり前のように行なっている講義の場以外での会話や遊びが実はお互いの情報交換や悩みの相談の場になっており,そのことが学生生活の大切な要素になっているわけですが,皆さんはそのような時間や仲間が作りづらい環境で学習しなければなりません。今回のスクーリングは50人弱でしたが,最終日には多くの人が互いの名前を覚えることができたように思います。この「同級生」たちは,これから皆さんが自宅で学習していく上での良き相談相手になってくれるでしょう。
講義はみんなの拍手で終了しました。3日間,筋肉痛や打撲に悩まされながらもスポーツを楽しんだ皆さんに私も拍手を送りたいと思います。レポート課題はルールの工夫や配慮に関することがテーマになっています。スクーリングでの体験をもとにレポート課題に取り組んで下さい。実体験をもとにすれば自分の言葉でレポート作成することができると思います。