芹沢銈介美術工芸館
●企画展「芹沢銈介のはがき絵」
2008年8月5日(火)?9月15日(月 敬老の日)
芹沢銈介の一日は,朝早く手紙を書くことから始まったそうです。それほど筆まめで,日課であったことを長男の芹沢長介前館長が生前話しておられました。
到来物への感謝のお礼状,近況報告,仕事のことなどを離れて暮らす全国の友人,知人に,また旅先からは家族にあてて出されました。それらの手紙は各地にどれほど残されているのでしょうか。
倉敷民藝館初代館長の染織作家?外村吉之介は,芹沢銈介との交友を次のような文章に残しています。「音信は400通に近くある。絵入りのものが3割に及ぶであろう。文句は自然であり,文字は美しく,絵入りは絶妙である。それらを編年風にならべて一巻としたら,故人を偲ぶ無二のよすがとなろう」と。ふたりは長年離れて暮らしたために,時世や生活,心境の変化までを文章にして,やり取りをしていたのです。
銈介が書いた絵入りの手紙,はがきは,文章に肉筆の絵を添えた私信と,型紙を使用した型絵染や合羽刷りの年賀状に分けられます。中でも,短い文章に肉筆の絵を添えたはがきは,ストレートに相手の心にひびく温かい人柄が感じられるものばかりです。受け取った人の心をどれほど喜ばせたことでしょう。
今回の展覧会では,借用させていただいた個人蔵のはがき絵,寄贈を受けたものをご遺族のご好意で160枚紹介いたします。
小さなはがきは,勢いのある文字に美しい絵,微笑ましい絵,楽しい絵が加わって芹沢銈介の味わい深い世界を作り出しています。離れた人に「はがき絵を書いてみたい」との想いがつのる展覧会です。
はがき絵の他にも,暑い夏にふさわしい着物,帯地,のれん,うちわなどの芹沢銈介作品もあわせて展示いたしますので,どうぞお出かけください。
- 併設展示:宮城県のやきもの 堤焼?切込焼,明治?大正のガラス器
- 会期中は無休です。
- 1F?5Fのみの展示となります。
- ワークショップ「うちわを作ろう」 ※材料費200円
場所 芹沢銈介美術工芸館ミュージアムショップ内
8/9(土),8/12(火),8/20(水),8/31(日),9/6(土)
各11:00?15:00
- 本学学生は入館料無料です。受付に学生証を提示して入館してください。
スクーリングや勉強の合間に,リフレッシュのつもりでどうぞおでかけください。ミュージアムショップもありますので,お土産などにご利用ください。
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