II レポートをまとめる
レポート作成は,通信教育の主な学習方法です。教科書と参考図書を熟読しながら,出題されたレポート課題に対する解答を1課題あたり2,000字程度でまとめます。作成したレポートは大学あてに送付し,担当教員による添削指導を受けます。
ここでは一般的な論述式レポートのまとめ方を概説します。『自立学習の手引き』第2章「書く」には,論述式レポートを書く際のさまざまな留意点がのっています。必ず目を通してください。
また「医学一般」などで導入されている「説明型レポート」については,「論述式レポート」とまとめ方が若干異なりますので,「4
説明型レポートについて」をご覧ください。
1 論述式レポートに要求されていること
『レポート課題集』には担当教員から各科目ごとにレポートを書く際の留意点が述べられています。『レポート課題集』の課題?アドバイスはくりかえし読んでから,レポートをまとめてください。ここでは,一般的に大学でのレポートに要求されていることをまとめておきます。
課題に論理的に答える
レポートは,テキスト(教科書や参考書)を読んで学んだことを担当教員に報告するものです。まずは課題を理解したうえで,テキストの内容を自分のことばで要約して,論理的にまとめることが必要になります。自分がわかったことを,他の人にもわかるように伝えるつもりで,まとめてみましょう。
十分にテキストを読まないで部分的にテキストを丸写ししたり,ただ自分の実体験や感想をまとめただけのレポートでは,合格点は得られず,不合格(再提出)となるでしょう。レポートは,自分の主観的な経験や気持ちを綴った日記?エッセイ?感想文とは違い,問いに対してある程度体系立った解答が求められます(『自立学習の手引き』p.66,69,71参照)。この点に留意してください。
くわしくは,『自立学習の手引き』p.76?78(「説明型」)などを参考にしてください。
よりよいレポートを書く
前項に記したことは学習成果をまとめるレポートとしては,必要最低限のことがらです。レポートは,もう一段高いレベルを要求されているものもあります。それは,テキストの内容を理解したうえで,自分なりに考察?批判しなさいというものです。レポート課題の末尾が「?について考察しなさい?論じなさい」になっている場合は,このことが要求されています。
自分のもっている知識,別の参考文献を読んで得た見方?考え方,自分で調べたこと,身近な出来事や職場での経験などから,レポート課題に対して,自分としてどう考えるのかをまとめる必要があります。もちろん,自分の説を述べる際にも,他の人にわかるように,論理的で説得力のある文章でまとめる必要があります。
このことは「言うは易し,行うは難し」です。これからの通信教育での学びの経験を通じて,少しずつ身につけていってください。
くわしくは,『自立学習の手引き』p.78?81(「論評型」)などを参考にしてください。